STORY

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INTRODUCTION

魔法と奇跡と祝福と──。

海の潮騒と森の囁きに囲まれた“ヌマヅ”
で育った少女・ヨハネは
小さな町に馴染めず“トカイ”へと
飛び立っていく。

「トカイでビッグになる」
という夢を胸に──。

しかしその漠然とした夢は
まだ「音」に成りきれていない。

心は音であり、世界は歌である。
人も獣も、木も海も、
みな、音を持つ。

八百万がすべからく持つ音は
集まっては散って、
やがて音楽を成していく──。
世界の中でどんな音を立てるのか、
どんな音楽に成るのか。

心の音を探す旅は、
意外なスタートを切る。

帰郷から始まる物語、
『幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-』

1

「はじまりのうた」

「はじまりのうた」
「はじまりのうた」
  • 「はじまりのうた」
  • 「はじまりのうた」
  • 「はじまりのうた」
  • 「はじまりのうた」
  • 「はじまりのうた」
  • 「はじまりのうた」

「トカイでビッグになる」
大きな夢を追いかけて“トカイ”に出てから二年、
ヨハネは今日も夢を叶えるべく、
オーディションに挑むが、またも敗退…。

仕送りをせがむため母に電話をかけるが、
返ってきた言葉はヨハネの思っていたものとは違うものだった。

「あなたにしかできない、楽しくてたまらないこと」

それを探すために、
ヨハネは故郷“ヌマヅ”に呼び戻される。
ヌマヅに流れる穏やかな空気感が苦手だったヨハネの、
ライラプスと、幼馴染であるハナマルとの再会。

そして、密かに始まっていたヌマヅの“異変”…。

帰郷から始まる物語、ここに開幕──。

2

「わたしのおしごと」

「わたしのおしごと」
「わたしのおしごと」
  • 「わたしのおしごと」
  • 「わたしのおしごと」
  • 「わたしのおしごと」
  • 「わたしのおしごと」
  • 「わたしのおしごと」
  • 「わたしのおしごと」

幼き日の思い出のステージで
“魔法の杖”を手に入れたヨハネ。

自分には、まだ特別な何かがあるかもしれない。

そんな期待に胸を膨らませるも、
杖は何も答えてはくれない。

「こんな何もない町にいるからダメなんだ」

そう言って、再びヌマヅを発とうとするが、
旅費すらない現実に阻まれたヨハネは
訪ねてきたハナマルに連れられ、
旅館のチカや行政局のダイヤたちの働きざまを見ていく。

それぞれの場所で、それぞれの役目を持つ彼女たちの姿に
ヨハネは“自分にしかできない楽しいこと”を見出せるか──。

3

「団結Are you ready?」

「団結Are you ready?」
「団結Are you ready?」
  • 「団結Are you ready?」
  • 「団結Are you ready?」
  • 「団結Are you ready?」
  • 「団結Are you ready?」
  • 「団結Are you ready?」
  • 「団結Are you ready?」

凶暴化した鹿たちに襲われるヨハネの前に颯爽と現れた、
“ミリオンダラー”と名乗る三人組。

素晴らしいチームワークで鹿たちの暴走を次々と鎮めていくが、
長引く戦いの中で徐々に劣勢となっていく。

そこへ現れた紅い影“スカーレット・デルタ”。

いがみ合いながらも、力を合わせてピンチを乗り越えるのであった。
ヨハネは、不思議な光を放った杖の謎を探るべく、
ライラプスと共に洋上に浮かぶ孤島、ワーシマー島に上陸する。
そこに待っていたのは、人々から“魔王”と呼ばれる少女・マリだった。

4

「空と海のあいだ」

「空と海のあいだ」
「空と海のあいだ」
  • 「空と海のあいだ」
  • 「空と海のあいだ」
  • 「空と海のあいだ」
  • 「空と海のあいだ」
  • 「空と海のあいだ」
  • 「空と海のあいだ」

「あなたならヌマヅを救えるかもしれない」
マリの謎めいた言葉を思い返している中、呼び鈴が鳴る。
ドアを開けるとそこにいたのはハナマルと、 配達人メッセンジャー のヨウだった。
初対面のヨウと二人きりになってしまったヨハネは、流れで配達の仕事を手伝うことに。

大切な荷物を通して人と人とを繋いでいった二人がたどり着いた最後の配達先は、
“リサイクル・クイーン”と呼ばれる少女・カナンの工房だった。

青い空と海との間で、新たな出会いが交差する。

5

「まおうのひみつ」

「まおうのひみつ」
「まおうのひみつ」
  • 「まおうのひみつ」
  • 「まおうのひみつ」
  • 「まおうのひみつ」
  • 「まおうのひみつ」
  • 「まおうのひみつ」
  • 「まおうのひみつ」

“みんな”と違うことは怖いことなのか?

他者との違いに怯え、外の世界を決めつけ、ひとり閉じこもるマリの姿に
いつかの自分を重ね見るヨハネ。
そうと気づけば放ってはおけず、自分に何かできることはないかと仲間と言葉を交わすうちに、ヨハネの心にある気持ちが芽生える。

みんなにマリを知ってほしい。
そして、マリに知ってほしい──。
人との繋がりは怖くて、鬱陶しくて、厄介なものばかりじゃないと。

出会った仲間たちの言葉に背中を押され、ヨハネは再びワーシマー島に上陸する。

6

「ひとみしりのハーモニー」

「ひとみしりのハーモニー」
「ひとみしりのハーモニー」
  • 「ひとみしりのハーモニー」
  • 「ひとみしりのハーモニー」
  • 「ひとみしりのハーモニー」
  • 「ひとみしりのハーモニー」
  • 「ひとみしりのハーモニー」
  • 「ひとみしりのハーモニー」

空は妖しく紫に染まり、切り株のステージに雷鳴が轟く。
突如牙を剝いた“異変”のさなか、ヨハネとマリはリコに出会う。

三人はリコの研究室に集まり、“異変”が動物たちに与える影響について、
“異変”にまつわる“心の音”の存在について情報を交換する。

解決への糸口を掴んだ三人は、
さらなる情報を求めてダイヤのいるヌマヅ行政局を訪れることに。

それぞれ異なる視点からの考察を交えながら三人はまとまっていくが、
リコはどこか浮かない表情だった――。

7

「女子会ってなぁに?」

「女子会ってなぁに?」
「女子会ってなぁに?」
  • 「女子会ってなぁに?」
  • 「女子会ってなぁに?」
  • 「女子会ってなぁに?」
  • 「女子会ってなぁに?」
  • 「女子会ってなぁに?」
  • 「女子会ってなぁに?」

九人の親睦を深めるためにルビィが提案した“女子会”。
ヨハネにとって初めてとなる女子会は、ダイヤが手配した宿泊施設で一泊することに。
その仕切りを任されることになったヨハネはひとり張り切るも、
重圧からくる連日の疲労と緊張から、女子会の最中に倒れてしまう。

目を覚ましたヨハネは、気張りすぎていた自分自身を省みる。
肩の力を抜いて、今度こそ気の置けない女子会を満喫するのだった。

そして迫る夏祭りのライブに向け、ヨハネはある決意をする。

8

「届け!Sea breeze」

「届け!Sea breeze」
「届け!Sea breeze」
  • 「届け!Sea breeze」
  • 「届け!Sea breeze」
  • 「届け!Sea breeze」
  • 「届け!Sea breeze」
  • 「届け!Sea breeze」
  • 「届け!Sea breeze」

今年も始まった夏祭り!
ヌマヅをあげての一大イベントに町中は活気で満ちていた。
夏祭りのステージで歌うことに、“異変”解決の糸口を見出したヨハネたち。
しかし、町の人々とふれあいながら、初めて友人と過ごす夏祭りを満喫していたヨハネは、ふとした間に杖を紛失してしまう。
ステージ本番を間近に控え、あの杖がないと歌うことができないと焦るヨハネ。
友人の手を借り、懸命な捜索が始まる。
果たして、ステージを成功させ、町の“異変”を止めることができるか――。

9

「ライラプスをさがせ」

「ライラプスをさがせ」
「ライラプスをさがせ」
  • 「ライラプスをさがせ」
  • 「ライラプスをさがせ」
  • 「ライラプスをさがせ」
  • 「ライラプスをさがせ」
  • 「ライラプスをさがせ」
  • 「ライラプスをさがせ」

楽しかった夏祭りの余韻に浸り、だらけきった時間を過ごすヨハネ。
呆れたライラプスは、「今日は大事な日だから」と言い残して出かけていってしまう。
気になったヨハネはライラプスを尾行することに。

しかし、道中でリコやルビィとの会話に夢中になっている間にライラプスを見失ってしまう。
ライラプスの捜索は、噂が噂を呼び、町ぐるみの大騒動に発展していく。

一方、ヨハネは見覚えのある公園にたどり着く。
そこは幼い日の記憶を呼び覚ます、思い出の場所だった。

10

「いってらっしゃいヨハネちゃん!」

「いってらっしゃいヨハネちゃん!」
「いってらっしゃいヨハネちゃん!」
  • 「いってらっしゃいヨハネちゃん!」
  • 「いってらっしゃいヨハネちゃん!」
  • 「いってらっしゃいヨハネちゃん!」
  • 「いってらっしゃいヨハネちゃん!」
  • 「いってらっしゃいヨハネちゃん!」
  • 「いってらっしゃいヨハネちゃん!」

“充電期間”を終える気にはなったものの、
「歌手になる」という夢に踏ん切りがつかないヨハネは、
あと一歩を踏み出すきっかけを探していた。

そんなヨハネのもとに、トカイでのオーディションの招待状が届く。
願ってもないチャンスにもかかわらず、ヨハネは素直に喜べないでいた。
しかし、町のみんなの温かい応援に後押しされ、
ヨハネはもう一度、トカイのオーディションに挑む決意を固める。

そんなヨハネを見つめる、ライラプスの姿があった――。

11

「ヨハネのまほう」

「ヨハネのまほう」
「ヨハネのまほう」
  • 「ヨハネのまほう」
  • 「ヨハネのまほう」
  • 「ヨハネのまほう」
  • 「ヨハネのまほう」
  • 「ヨハネのまほう」
  • 「ヨハネのまほう」

晴れやかな門出は一変してしまった。

“異変”はおさまっていなかった。おさまるどころか、加速しているようにすら見える。
解決できたと自惚れていた自分を責め、ヨハネは杖を川に投げ捨て、心を閉ざしてしまう。

かつてない規模で“異変”に侵食されていく町。
対策に追われるダイヤは、川面を見つめるライラプスに遭遇する。

一方、ヨハネを心配したチカたちは、ヨハネを元気づけるため、“異変”により中断されたパーティーの続きを開催しようと計画するのだった。

12

「さよならライラプス」

「さよならライラプス」
「さよならライラプス」
  • 「さよならライラプス」
  • 「さよならライラプス」
  • 「さよならライラプス」
  • 「さよならライラプス」
  • 「さよならライラプス」
  • 「さよならライラプス」

リコの研究所。
間一髪、助け出されたライラプスの容態に安心したのもつかの間、聞こえてきたのはミキの泣き声だった。

ヨハネはミキに代わって、いなくなってしまったナミとサクラを探しに行くことに。
瘴気に足を取られ気を失ってしまうが、辛くもチカたちに救助される。

ナミとサクラを連れ研究所に戻ると、今度はライラプスが姿を消していた。
失意の中、ライラプスを探すヨハネ。
浮かぶのは、ライラプスといつも一緒にいた、過去の思い出だった――。

13

「そして今日も」

「そして今日も」
「そして今日も」
  • 「そして今日も」
  • 「そして今日も」
  • 「そして今日も」
  • 「そして今日も」
  • 「そして今日も」
  • 「そして今日も」

“異変”の影響はその勢いを増すばかり。 解決の手立てもなく、ヌマヅの住民は町の外への避難を余儀なくされていた。
ライラプスと心を交わし、気持ちの曇りが晴れたヨハネは海にいた。

大切な人たちと、大切なこの町を守りたい。
もうひとりぼっちで泣いていた少女ではない。
仲間と共に、その絆を手に、そして魔法を胸に、ヨハネは再びステージに立つ。
この町を、歌声で満たすために。